こんにちは! 開発部長の箕輪です。
この記事はロコガイド Advent Calendar2日目です。
ロコガイドでは3月からリモートワーク体制を中心に、開発をおこなってきました。翌4月にはVPoEとして小川が加わったことで、採用が大きく進捗し続々と新メンバーを迎えています。そこで今回はロコガイドでおこなっている、リモート環境下でのオンボーディングの取り組みについてご紹介します。
オフラインとの違い
前提として、新しく入社される方は知り合いがいないので、周囲との関係性を一から育てていかないといけません。開発に必要な情報がどこにあるのか、そもそも必要な情報は何か、といった業務を進める上で必要な知識も一から身につけていく必要があります。
リモート環境においては、全員が出社している状況とは違って、当然ながら周囲に話しかけられる人もいなければ、サポートする立場としても気軽に話しかけるといったこともできません。Slackによるチャット環境はありますが、すでに形成されているコミュニティに入っていくには心理的ハードルもあり、慣れるまでにやはり時間がかかります。
大事にしたこと
このようなリモート環境におけるデメリットを極力感じさせず、スムーズに業務に入ってもらえるように、まずは大きく3つの方針をかかげ、オンボーディング環境を整備しました。
- 入社前にあったワクワクや自信をそのままに、心配や不安といった感情面の負荷は下がるように
- 知る ->わかる -> 動き出すを各月のマイルストーンにおき、3ヶ月後には自走できるように
- 意図的に接点を増やし、オンラインと変わらないくらいのコミュニケーションが図れるように
以降、具体的なオンボーディングメニューについて、入社してからの流れを順に説明していきます。
入社初日
入社オリエン
入社1日目午前、まずは業務を行うにあたって、最低限必要な手続きや内容を理解してもらいます。このパートは人事部とITシステム部が担当しており、たとえば入社に必要な書類手続きをはじめ、PC端末の貸与、簡単なセットアップから社内で利用されている各種ツールの概要説明などをしています。
※入社初日に限ってはリモートではなく、出社して行うケースが多いです。
開発部オリエン
午後は開発部のオリエンから始まります。トクバイサービス全体の概要をはじめ、各機能説明、システム構成やアーキテクチャなど、これから開発する上で必要になる周辺知識をざっくりと説明します。すべてをこの場のみで覚えてもらうのは到底無理なので、情報のありかや探し方を中心に伝え、いざ使うシーンであたりをつけられるようになってもらうことを意識しています。
環境セットアップ
エンジニアには開発端末としてMacBook Proが支給されます。端末の入れ替え時やペアプロなどで活用できるようにするため、キーボードは英字配列キーボードを採用しています。
まずはローカルでの開発環境が立ち上がり、コードを書き始められるようにドキュメントを見ながら、開発環境のセットアップを行ってもらいます。なおセットアップはmitamaeというプロビジョニングツールを使った、tok2という独自の環境構築ツールを利用しているため、時間はかかりますが、ほぼ自動で進められるので不慣れな方でも安心です。
2日目〜約2週間
スタンプラリー
バックエンドエンジニアとして配属された場合は、一連の開発プロセスとトクバイアプリケーションの概要を学べるような、1週間程度の研修メニュー(スタンプラリーと呼んでいます)を用意しています。お題に沿ったラーニングのための機能開発を行い、GitHubでのプルリクエスト、レビューを通して、コーディング規約や開発スタイルなどを身につけてもらいます。その他トクバイでの代表的なモデルやビジネスモデルロジック、DBスキーマの作成など、コードを書きながら学んでもらいます。
約2週間後〜
上記のスタンプラリーが修了すると、GitHubでissue化された案件がアサインされ、他のメンバーと一緒に実開発に入っていきます。このとき、メンバーのスキルセットにもよりますが、慣れてもらうまでは大規模な案件や複雑な案件は避けるようにしています。
日々のサポート体制について
ここでは新メンバーができるだけ早くロコガイドの開発チームに馴染んでもらえるよう、社内で行っている日常のサポート体制について取り上げていきます。
開発部朝会
オンボーディング施策のひとつとして、毎朝30分の朝会をはじめました。ここではデイリースクラムのような進捗報告という形ではなく、リモート環境で失われてしまった、近くの座席で起こるような気軽なコミュニケーションを意識しています。
司会を持ち回り制で行い、毎日1つのお題に対して1分程度、各メンバーが話をします。最近だと「ここ1年くらいで買ってよかったもの」「最近観て面白かったもの(テネットが多く、触発されて更に観にいく人が増えるというプチブームがおこっていました)」が取り上げられていました。
このお題方式は、趣味や考え方を通してお互いのことをより深く知ることができおすすめです。毎日お題が変わるので、途中から参加した場合でも気兼ねなく参加できるうえ、過去ログも残しているため、なんとなく人となりを掴むこともできます。
メンター制度
約3ヶ月はリモート環境を背景に業務的なサポートもできるよう、同じ部署のメンバーがメンターとしてついています。まず困ったら気軽に聞いてみる拠り所として機能しており、 仮にメンターが直接わからないような内容でも、メンターから他のメンバーに接続するなど、わからなくて立ち止まってしまうことを防ぐことができます。
また新メンバーとメンターだけの時間を毎日30分程度確保しており、業務でわからないことや学んだことの理解をさらに深める場として、またチャットでは聞けなかったことなどもこの場で解消するようにしています。
他にはメンターとマネージャーが週1で集まる場を設けており、キャッチアップした情報をメンター間で共有したり、要望を集めてオンボーディングのプロセスを継続的に改善したりしています。
1on1
現在は小川と私と毎週交代でメンバーとの1on1を行っています。担当案件をはじめ、目標やキャリア、プライベートなものまでメンバーを主役として話題は多岐にわたります。1on1に関する記事はweb上にいろいろ記事がありますので、ここでは詳細を省きます。
日報/週報
ロコガイドでは、社内での情報共有ツールにkibelaを利用しており、基本全員が日報をつけるようにしています。開発部としては以下のようなテンプレートを用意していますが、各自アレンジを加えるなど、自分の使いやすい形でレポートしています。
## 今日やったこと ## 明日やること ## 今日のGJ(Good Job) ## ひとこと
投稿時にはSlackに通知が流れるようになっており、誰でも日報/週報を通じて、誰がどんなことをやっているかを知ることができます。興味関心のある内容には、部署を超えてコメントでのやりとりが行われるなど、ゆるい互助関係が形成されています。
Slack分報チャンネル
新メンバーには自分専用のSlackチャンネルをつくってもらい、そこで自由に発言してもらうようにしています。分報チャンネルは他の人にとっても有益となる業務上の情報が、見えないところでやりとりされてしまうという弊害もありますが 、Slackでの発言に慣れるためであったり、作業中の内容や苦戦している様子を見て、メンターがきめ細やかにサポートできるため、有効活用しています。
オンライン歓迎会
新メンバーを迎え入れるための大切な儀式です。ここが一番重要だといっても過言ではありません。もちろん企画などはそれなりにパワーがかかりますが、かければかけただけ新しくジョインした人にとってはうれしいものではないでしょうか。今後のパフォーマンスにも影響するため、個人的には全力でやるべきだと考えています。
ちょうど先日、新たに2名が加わったのでその歓迎会を行いました。当日はSpatialチャットを用いて、ロコガイドに関わるクイズ大会を行いました。CTOから予想外のプレゼントが振る舞われるなど、なかなか盛り上がりました。
上: グループごとの歓談時。全チーム共、BGMに焚き火を選んでいる様子
下: クイズ景品発表前の様子。残念ながら景品はハワイではありませんでした
最後に
いかがだったでしょうか? 今後のアドベントカレンダーでは実際に入社された方の記事を公開予定です。ぜひそちらも読んでみてください。
明日はCTO前田による分散テスト環境の記事です。お楽しみください!