こんにちは。技術部の根岸(@negipo)です。第二十六回電撃大賞で一次落選しました。悲しいですね……。
会議、好きですか? 僕はまあまあです。視座の違う人間が寄り集まって認識を揃えながら問題解決を図ろうとしているとき、ほとんどはっきりと、時間の無駄に思えてしまうことがあります。一方で、会議による議論の発散と収束が個人では到達し得ないであろうまったく新しいものの見方を提示してくれることもあります。
結局のところ、多くの人々が集まってサービスをつくる上で、会議は必須のものです。
サービス開発者である私たちは、最高のサービスをつくろうとしています。「最高のサービスをつくる」という目的で会議を行っている場合、時間管理は重要です。時間という資源は、人という資源と同様に限られています。人✕時間の資源を消費している会議という場所で、今やっていることにいつ区切りをつけるのかということがらは、最高のサービスをつくり続けるためにはほとんど必須に思えます。
会議の量のコントロールが最高のサービスをつくる
一つの目的を持った会議にいくつものフェーズがある場合、どこかで長々と発散し続けた議論に区切りをつけなくてはなりません。ファシリテーターの役割として、会議の根本的な目的とフェーズをうまく設計することなども重要ですが、それぞれのフェーズが使うべき時間を計画することも同様に重要です。計画は、メンバーにあらかじめ認識させましょう。今、何を解決するために議論しているのかを明確にしましょう。限られた時間が終わりに近づいたら、発散した話題を積極的に『今後話すべき主題』としてアイスボックスに投入しましょう。時間が来たら「時間が来ました」と一旦宣言しましょう。議論が白熱している場合でも、使われるべき時間はすでにオーバーしているということをメンバーに伝えましょう。
絶対に会議で議論しなければならないことが本当に大量にあるのであれば、それぞれに使われる時間をなるべく最小化する努力が重要です。そうすることで、私たちがサービスを前に進めることに必要な対話の回転数を最大化することができます。
会議の質のコントロールが最高のサービスをつくる
会議で行われるべきことは、議論だけではありません。『ものごとを前に進める』ことが会議の目的であれば、積極的に『それぞれが一人で考える時間』をつくりましょう。もっと言えば、もし必要であれば『それぞれが一人で考える時間』を会議の前に取りましょう。一人の時間は、素晴らしい集中と発散を生み出します。
調査、共有や施策アイデア出し、ペーパーモックの設計などを、いきなり全員で会議中にはじめるのはやめましょう。前提知識を全員で揃えてから、一人ひとりが考え、それを発表し、また無言でどれが良いか考え、全員で投票すると言ったフェーズを設計しましょう。すべてのフェーズで全員でワイワイ話し合うのは、認識を揃えることに時間がかかったり、フロー状態をつくることが不可能であったりするために非効率です。
そのときにも、時間を重視しましょう。『この共有はN分で終わらせます』『N分後までに一人で考えましょう』『N分後までに一分毎に一人一つずつアイデアをメモっていきましょう』などの形式で時間を区切りましょう。
たとえば、人間は締切があると追い詰められるために、かえって良いアイデアを出しがちです。そのアイデアのほとんどは完全なゴミですが、中には良いゴミがあります。良いゴミをその後のフェーズでうまく拾い上げ、洗練させましょう。
キッチンタイマーが最高のサービスをつくる
すべての会議スペースにキッチンタイマーが設置されているでしょうか。最高のサービスをつくるための道具として、時間管理が重要だという認識があるのであれば、キッチンタイマーをいっぱい買ってそこら中に配置しましょう。ピピピという電子音で機械的に時間を区切りましょう。人間は人間をさえぎるのが苦手です。
より良い会議を目指して、時間管理をおこない、質の高いアイデアを沢山つくりましょう。洗練させ、実装し、公開しましょう。その結果ユーザーの元に生まれるあらゆるよろこびが、会議がつくりあげた最高のサービスによる価値と言えるでしょう。